私が病院総合医師を目指す理由

大きなきっかけは東日本大震災を経験したからです。画像診断医師としてのキャリアは積んでいたものの震災時に多くの津波で被災した患者さんや避難所から体調を崩し来院される患者さんを目の前にして何もできない自身の力不足を痛感しました。

家庭医の存在

追い打ちをかけるように福島第1原発事故により、大学病院の非常勤医師の契約もいったん途切れ、医師不足に拍車がかかりました。そのようなときに総合診療のマインドを持った専門医の先生や福島県立医大から学びにきてくれている、家庭医の先生方が当院に踏みとどまり、地域全体を見据えた診療を毎日おこなってくれました
いつか自分もセカンドキャリアとして総合診療能力を身につけたい思いが強くなりました。

はじめに在宅医療からスタート

自身の画像診断の仕事を中心に、施設訪問の在宅医療から学びをスタートしました。月2回の訪問診療では1回を指導医の先生に行ってもらい、診療だけでなく、入所者、家族、施設の職員とのコミュニケーション能力、急変時の対応含めて勉強をさせていただきました。

病院総合医の大きな役割

当院の介護医療院にて…

施設といえ複合疾病をたくさん持った入所者です。毎週1回病院総合医でラウンドを行いその週におきた出来事をスタッフと情報共有し、臨時処方だけでなく、誤嚥性肺炎を減らすための口腔ケア、ポリファーマシー対策、離床対策、転院も見据えたサービス調整、時にはお看取りする経験の場になり、やるべきことはたくさんあります。総合診療医、家庭医としての学びの場としても非常に有効な場所だと思っています。

ポストアキュートとしての役割

その他病棟は主に回復期リハビリ病棟、地域包括ケア病棟での入院患者さんの疾病管理から退院後の調整までを学んでいます。当院の場合、ポストアキュート型で、急性期医療が終わり、次のステージにつなぐ役割を果たしています。急性期までいかないような軽症高齢者の受け入れや在宅医療へつなぐ重要な役割がある病棟です。また一般病棟から回復期リハビリ病棟に転棟が難しい患者さん、速やかな在宅医療に移行できない患者さんの退院までにワンクッション、ツークッションの役割もあることを学びました。

今後の展開

病棟の医師のサポートと振り返りの学習

各フロアで毎日外来や手術で病棟に足を運べない時間帯のサポートができるようにしていきたいです。画像診断も即時にレポートを仕上げ、検体検査などとあわせた治療効果、判定までできるようになると業務の効率化ができ、主治医の先生と振り返りをすることで自身の学びにもなっていくと思います。

病院全体として働きやすい環境が生じる

夜勤明けの先生にも早くに帰宅していただけ、すべてのオーダーが早い時間帯で行われるとコメデイカルの業務の効率もアップし、病院全体として働きやすい環境が生まれると思います。
さらに病院総合医が各種サポートチーム(NST、ICT、スキンケア、RST、緩和ケアなど)と連携を強化することでより深みにある医療が提供できると考えています。

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